こんにちは!アシバッチ事務局です。現場の安全、どこまでこだわっていますか? 足元から落ちる工具、風で舞うホコリ… そんな不安をなくすために、足場ネットの正しい知識を身につけませんか? 作業員も、周辺の人々も、みんなが安心して過ごせる現場作りのために、ぜひこの記事を読んでみてください。

はじめに
建設現場における足場は作業員の安全と作業効率を支える重要な仮設構造物です。特に足場ネットの適切な選択と設置は、作業員の墜落防止や資材の落下防止、さらには周辺環境への配慮において不可欠な要素となっています。本記事では、足場業界のプロフェッショナルとして知っておくべきネットの種類、設置方法、法的規制について解説し、安全で効率的な現場運営に役立つ知識を提供します。
足場ネットの種類と特性を理解する
足場ネットは大きく「落下防止ネット」と「飛散防止ネット」の2種類に分けられます。
**落下防止ネット(層間ネット/安全ネット)**は、作業員や資材の墜落・落下を防止するために設置されます。主にナイロンやポリエステル素材が使用され、有結節(結び目あり)、無結節、ラッセル(レース状)の3種類があります。特にポリエステル製のネットは耐候性や耐衝撃性に優れており、屋外での使用に適しています。労働安全衛生規則では「防網」とも呼ばれ、高さ2メートル以上の作業場所では設置が義務付けられています。
**飛散防止ネット(メッシュシート)**は、工事現場から塗料、粉じん、建設資材などの飛散を防ぐために足場の外側に設置されるシートです。通気性が良く、作業環境の改善や臭いの拡散防止にも効果があります。難燃性または防炎加工が施された合成繊維が主な素材で、その強度によって1類(高強度)と2類(中強度)に分類されます。
安全基準に基づく適切な設置方法
足場ネットの設置には、労働安全衛生法や建築基準法、仮設工業会の基準など、複数の安全基準と法的規制があります。特に重要なのは以下の3つのポイントです。
落下高さ(H1):墜落の可能性がある作業床からネットの支持面までの垂直距離です。単体ネットの場合、H1 ≤ 0.25 × (L + 2A)の計算式で求められます(Lはネットの短辺長さ、Aは支持間隔)。
ネット下部のあき(H2):ネットの支持面から下部の床面までの垂直距離です。H2 ≥ 0.85 × (L + 3A) ÷ 4の計算式で求め、落下物をネットで受け止めた際に床面に衝突しないよう適切な距離を確保します。
ネットの垂れ(S):設置したネットの最低部からネットの支持面までの垂直距離です。S ≤ 0.2 × (L + 2A) ÷ 3の計算式で確認し、垂れすぎないようにします。
設置時の実践的手順と注意点
安全なネット設置のための具体的な手順と注意点を押さえましょう。
落下防止ネットの設置手順:
- ネットに破れやほつれがないか事前確認
- 周囲の吊綱をすべて使用して足場にしっかり固定
- 適切なたるみを持たせつつ、垂れすぎないよう調整
- 複数ネット使用時は20cm以下の間隔で結合し、隙間をなくす
飛散防止ネットの設置手順:
- シートを広げ、よれや癖を取り除く
- 角から始め、結束バンドやロープで仮止め
- ロープを約5cm間隔で均等に巻き付けて本固定
- 角部分は縦横両方向にしっかり固定
- 全体の張り具合を調整(たるみがなく、かつ張りすぎない)
共通の注意点:
- 強風時はメッシュシートが風にあおられて足場倒壊の危険性がある
- 安全ネット周辺と作業場所のあきは20cm以内に
- 設置後も定期的な点検とメンテナンスが必須

定期点検とメンテナンスの重要性
足場ネットは設置後も定期的な点検が必要です。作業前の日常点検に加え、週に1回の固定状態確認、月に1回の全体点検、強風や大雨などの悪天候後の特別点検を行いましょう。
点検ではシートの破れやほつれ、固定具の緩み、たるみの状態、汚れの蓄積などをチェックします。一度でも落下を受け止めた落下防止ネットは必ず交換し、小さな破れは補修テープで修理、緩んだ固定具は締め直すなど、適切なメンテナンスを心がけましょう。
まとめ
足場ネットの適切な選択と設置は、作業員の安全と周辺環境の保護に直結する重要な要素です。各種ネットの特性を理解し、法的基準に則った設置を行うとともに、定期的な点検とメンテナンスを怠らないことが、安全な現場運営の鍵となります。専門知識と適切な技術を駆使して、安全で効率的な足場工事を実現しましょう。
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