
こんにちは!アシバッチ事務局です。最新法規制に対応!本記事では、 安全な足場の手すり設置基準と点検方法を分かりやすく解説します。是非ご覧ください!
はじめに
足場からの墜落・転落災害は、建設現場における重大事故の主要因の一つです。特に足場の手すりは、作業員の安全を確保するための最重要要素といえます。本記事では、足場の手すりに関する法規制、種類、設置基準について解説し、現場の安全性向上に役立つ情報を提供します。
手すりに関する法的要件と近年の動向
労働安全衛生法および労働安全衛生規則では、高さ2メートル以上の場所での作業を「高所作業」と定義し、適切な安全措置を講じることを義務付けています。2009年の規則改正により、手すりの高さ基準は従来の75センチメートル以上から85センチメートル以上に引き上げられました。
さらに、2024年4月1日には労働安全衛生規則が改正され、幅が1メートル以上の箇所では原則として本足場(わく組足場以外)の使用が義務付けられ、一側足場の使用が制限されるようになりました。これらの改正は、より安定した足場構造の普及による墜落災害防止の強化を目指しています。
足場の手すりの種類と特徴
先行手すり
先行手すりは、足場の組立て・解体時の墜落防止に不可欠で、厚生労働省が強く推奨する手すり先行工法の中核となる要素です。主に以下の3つの方式があります
- 手すり先送り方式:一段下の作業床から支柱に沿ってスライド可能な手すりを取り付け、作業者が常に保護された状態で作業できるようにします。
- 手すり据置き方式:一段下から据置き型の手すりを持ち上げて固定する方法で、最上層の作業床を取り外す際も手すり機能を持つ部材を残します。
- 手すり先行専用足場方式:手すりが足場構造に一体化されたシステム足場を使用し、組立て時に自動的に手すりが設置される方式です。
布板手すりと巾木付き手すり
布板手すりは足場が組立てられた後に設置される標準的な手すりで、法的に定められた最低高さ(85cm以上)と中さんの設置義務を満たす必要があります。
巾木付き手すりは手すり下部に巾木(高さ10cm以上必要)が一体化されており、工具や資材、作業員の足が滑り落ちるのを防ぐ追加の安全機能を提供します。
手すりわく
手すりわくは、手すりと中さんを一体化した枠状に組まれた部材で、足場の垂直材に組み付けて使用します。組立て時間の短縮と一定の安全性確保に役立ちます。法規では、高さ85センチメートル以上の手すりと、高さ35〜50センチメートルの中さんを一体化した丈夫な側面防護部材と定義されています。
現場での適切な設置のポイント
足場の種類によって手すりの設置基準は異なりますが、共通する重要ポイントは以下の通りです
- 高さの確保:手すりは作業床から85センチメートル以上の高さが必要です。
- 中さんの設置:作業床から35〜50センチメートルの位置に中さんを設置します。
- 隙間の最小化:足場板と建地の隙間は12センチメートル未満、足場と建物の間隔は30センチメートル以内が望ましいとされています。
- 足場の種類に応じた対応:枠組足場では交さ筋かいに加え、下さんまたは幅木、あるいは手すりわくの設置が必要です。
足場の点検と維持管理
手すりの安全性を維持するために、以下の点検が義務付けられています
- 作業開始前の点検
- 足場の変更後の点検
- 悪天候後の点検
2023年と2024年の改正では、点検を行う担当者の指名と、点検者の氏名を含む記録の作成・保存が義務付けられました。これにより、点検責任の明確化が図られています。
まとめ:手すりで守る現場の安全

適切な手すりの設置は、高所作業における墜落防止の要です。法的要件を満たすだけでなく、建災防の「働きやすい安心感のある足場」基準など、より高い安全水準を目指すことが重要です。現場の安全は、確かな知識と適切な設備の組み合わせから生まれます。定期的な点検と記録の保存を徹底し、作業員全員が安全に帰宅できる現場づくりを心がけましょう。
アシバッチで足場の安全をさらに高めよう
足場の安全に関する最新情報や優良な足場資材業者との繋がりをお求めなら、足場業界特化型ビジネスマッチングアプリ「アシバッチ」がおすすめです。手すりの設置基準や最新の安全技術に精通した専門業者とのマッチングを通じて、現場の安全性を高めることができます。信頼できるパートナーと共に、より安全な足場作業環境を構築しましょう。今すぐアシバッチに登録して、安全対策のネットワークを広げてください。