
こんにちは!アシバッチ事務局です。建設現場の死亡事故、約4割が墜落・転落事故… 吊り足場作業の安全対策、万全ですか? この1記事で、命を守るための知識と技術を身につけましょう!是非ご覧ください!
はじめに:命を守る足場の重要性
吊り足場は、橋梁工事や高層建築物のメンテナンス、プラント設備の点検など、地上から足場を組むことが困難な場所での作業に不可欠です。しかし、その特性ゆえに墜落や倒壊などの重大事故リスクも伴います。厚生労働省の統計によれば、建設業における死亡災害の約4割が「墜落・転落」によるものであり、その多くが足場関連の作業中に発生しています。本記事では、吊り足場を使用する職人の皆様に、安全対策と最新の法規制について実践的な情報を提供します。
吊り足場の設置場所と特性を理解する
吊り足場は、ワイヤーロープやチェーン、連結金具などを用いて構造物の上部から吊り下げる仮設足場です。主に以下のような場所で活用されています。
- 橋梁工事・メンテナンス:水面上や谷間での点検、補修、塗装作業
- 高層建築物:外壁工事や吹き抜け部分のメンテナンス(高さ45m程度まで)
- プラント設備:複雑な構造物での点検・補修作業
- 造船所:船体や上部構造の広範囲作業
吊り足場の最大の利点は、地上に支柱を立てる必要がなく、狭い場所や障害物がある場所でも設置できること、また設置・解体が比較的容易で工期短縮に貢献することです。
潜在的危険性とその対策
墜落・転落のリスク
最も重大なリスクは作業員の墜落です。原因として多いのが、
- 墜落制止用器具(安全帯)の不使用または不適切な使用
- 足場板の固定不良
- 手すりからの身の乗り出し
- 親綱の未設置
対策:
- 墜落制止用器具の常時着用と適切な取付点への確実な接続
- 高さ75cm以上(望ましくは85cm以上)の手すりと中桟の設置
- 足場板は段差なく敷き並べ、3点以上で支持する
足場の崩壊・倒壊
吊り足場自体の崩壊も重大事故につながります。主な原因は、
- 吊り金具の抜けや変形
- 過積載
- 部材の脱落や吊りチェーンの外れ
対策:
- 吊りチェーンを適切な間隔(約120cm)で確実に取り付ける
- 親御パイプのジョイント部分はクランプを2個以上使用
- 作業前の徹底した点検と定期点検の実施
- 日々の点検と悪天候後の再点検
最新の法規制と遵守事項
2024年4月1日より、足場に関する規制が強化されました。
- 本足場(二側足場)の使用義務化:幅1m以上の箇所では原則として本足場を使用(ただし吊り足場など特殊な場合は例外あり)
- 墜落防止措置の対象範囲拡大:従来の高さ5m以上から2m以上の足場に拡大
- 作業床と安全器具の要件強化:
- 足場材の緊結作業では幅40cm以上の作業床が必要
- 墜落制止用器具を安全に取り付ける設備の設置義務
また、2025年10月1日からは、足場点検時に点検者を指名し、その氏名を記録・保存することが義務化されます。
安全な作業のための実践的ガイドライン
作業前の準備
- 作業環境の確認:風速や地盤状態など環境条件の確認
- 作業計画の作成:手順、人員配置、使用機材の確認
- ツールボックスミーティング:当日の作業内容と危険箇所の共有
- 資格者の配置:足場の組立て等作業主任者による直接指揮
組立て・解体の安全手順
- まず親綱やスタンションなどの墜落防止設備を設置
- 吊りチェーン→親御パイプ→ころばしパイプ→足場板の順で組立て
- 足場板と構造物の隙間には落下防止網を設置
- 解体は原則として組立ての逆順で実施
- 高所作業となるため、解体時も墜落制止用器具を必ず着用
まとめ:安全は全員の責任

吊り足場の安全な使用には、法令遵守はもちろん、作業に関わる全員の安全意識が不可欠です。定期的な教育・訓練、資格取得、そして日々の点検と情報共有を徹底しましょう。最新の規制動向にも常に注意を払い、安全を最優先とした作業を心がけることが、自身と仲間の命を守る最も確実な方法です。
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